日記(2018.9.20)

最近のこと。
書きたいことも別にないんだけど、最近やっと心に余裕がでてきてホッとしている。

異動して以来、毎日とても辛かったんだけど、先週あたりからやっと、やっと気が楽になってきた。
異動を希望したのは「なにもできない30歳にはなりたくない」というのが理由だ。同僚の産休から引き継いでびっくりするくらい気楽な仕事を一年続けて、なにも身に付かないのが怖かった。

前職はピチピチのアルマーニを着ている社長が経営する少数精鋭のバリッバリのベンチャー企業で、業界内ではものすごい快進撃で売り上げを伸ばしまくっていた。しかしその過酷な環境に、インターン生の間では「あの会社は難易度AAA、カンボジアの内戦に裸でいくようなもん」と噂されていたそうだ。たしかにほぼほったらかしの中、いいようにこき使われて、そこから学びを得ないといけないという意味では難易度AAAだと思う。でもそういう売り文句もあり、マイクロソフトに内定が決まっているような学生がよくインターンに来ていた。もっと他にあるだろうに…。

どんな会社だったの?と聞かれると、私はいつもバトル・ロワイアルに例える。
「限られた環境の中でお客様を満足させなきゃいけないから、毎日、バトル・ロワイアルの武器支給でフォークが当たったときみたいな感じ。殺傷能力の低いフォークでいかに致命傷を与えられるか、ひたすら頭を使いながら仕事をしていた」と説明する。サービス面での限界もさることながら、職場環境もヤバかった。芸能人御用達ということで、しょっちゅうテレビ取材が来るのに、食堂は社長の実家のリビングだったし、昼休みなんてものができたのは私が入社して2年目だ。そう、それまでは昼休みすらなかったのだ。(信じられねえ…)
でも、その分死ぬほど働いていたし、自分のフォーク捌きはそこそこ要領を得るようになっていった。わざわざ自分を選んでくれるお客様が増え、リーダーにもなれた。そういう心地よさはあったけれど、やっぱり劣悪な仕事環境には耐えられなかった。普通の休みが欲しいし、真っ当に恋愛もしたかった。

転職してからは、フォークで戦わなくてよくなった。でも、そもそもここには敵がいなくて、フォークでの戦い方もすっかり忘れてしまった。それが嫌で異動した訳だけど、異動先では全く畑違いの新しい仕事で、なにもできない自分と向き合わなければならない。この歳でそういう自分と向き合わなければならないのは、なかなか大変なことだと実感した。

だけど最近やっと、少しだけ、フォークの使い方を思い出してきた感じがする。悩んでいた苦手な業務がやっとまわるようになり、論理的に上司に立ち向かい、今は文章を書く仕事をさせてもらえるのも、嬉しい。

また来週からあっぷあっぷしてるのも目に見えているけれど、異動後1個目の大きな壁をやっと乗り越えられそうな感じがして、少しホッとしている。
ここまで長かったし、これからまた新しい引き継ぎが始まる地獄が待っているけれど、なんとかもうちょっと頑張ってみようと思う。辛いけど…。楽な方を選びたいのに、自分の成功体験はその逆を選んだ方にばかりあるから、こんな生き方になるんだろうな。もっと要領いい生き方あるだろうに、ね〜。

でも、前職で一生懸命仕事してる自分よりも、日々それなりに、のほほんと生きてる今の自分の方が1億倍好きだ。
今の自分が好きかどうかが「これでいい」というすべてのものさしになっていて、西加奈子には感謝するばかり。

 

最近よく聴いてたアルバム。

Be the Cowboy

Be the Cowboy

 

Be the Cowboy/Mitsuki

Nobody名曲すぎて、地獄の通勤中、この曲にどれだけ助けられたか…。毎回、雨の中傘さして踊っている映像が頭の中に流れるなー。

 

Room 25 [Explicit]

Room 25 [Explicit]

 

Room25/Noname

Nonameの1stが気が狂いそうなほど好きだったけど、2ndもよかった。
自分は底抜けに明るい曲よりも、どちらかというと、暗い方から光を見ているような音楽が好きだなと思う。小袋成彬もこの夏好きでよく聴いていたけど、同じ理由で好き!こういうの聴いてると、元々自分はGRAPEVINEが好きだったことを思い出す。

ここ数年、黒人アーティストの音楽を聴くことが増えている割に自分はそのバックグラウンドを知らなさすぎる。Nonameの1stのジャケットを見ていてもそう感じるし、「toni morrison読みたいなー」と思っていたその瞬間、まんまNonameの歌詞にtoni morrisonがでてきて本当に驚いた!今話題の原田マハ読んだら買いに行きます…。

 

A子さんの恋人5巻がハイパー面白かったので、またそのことも近々書けたらいいなー。

ではまた。