日記(2019.4.24)

もうすぐ10連休。つまり、少し早いとはいえ、新しい職場で働いて1か月ほど。都会のビジネス街で働けるのが嬉しい。天気のいい日の、ビルの間から見える青い空がとても好きだ。それだけで、ここに来た意味があると思う。

今の職場にいて、仕事に関する固定概念がみるみる崩れていくのがわかる。新しい職場は、ベンチャーでばかり働いてきた私からすると、真逆の固い世界にいるので、驚きの連続だ。ここは完全なる年功序列制の縦社会なので、競争がない。となると、何が生まれるのかというと、おおらかで優しい人間、なのだった。目からウロコ!社員は皆、本当に本当に良い人揃いだ。仕事は自分の成長のために苦しくないといけないとか、日本人はつい思ってしまいがちだけれど、そんな風に突き詰めなくても、ぼちぼちのスタンスで自分が役に立って感謝される仕事は世の中にはちゃんと存在している。思いつめなくたっていいのだ。まあ、悪い面としては、昭和気質が残っていて、年功序列ゆえにあまり頼りにならない感じの管理職が生まれることや、古臭いセクハラ発言があることがあげられるが、そういった人々も総じておおらかなことに変わりはないので、自分が仕事をする上ではあまり問題がない。

仕事に関して思い詰める必要がない分、長期の休みがなかったり、有給が少なかったり、今の仕事に関して困ることは結構あるのだけれど、就活ですべての理想が叶うわけがないのだと痛感して割り切れるようになった。人生は足し算と引き算。全部いいなんて、絶対にないから、これでトントンなのだろう。休みがたくさんあっても、精神的に苦しい方が嫌だなと思う。

思い悩む部分としては、私の部署には事務職の女の子が10人いて、毎日一緒にごはんを食べたりしなければならないこと。正直かなり疲れる。いや、かなりなんてもんじゃない。私は大所帯の女子のグループが、昔から死ぬほど苦手だ。新卒の就活のときも、グループ面接が終わった後の帰り道で毎回「私コンビニに寄るのでここで…」とさっさと抜けていたが、同じ技を今の職場でも使っている。みんな、めちゃくちゃ優しくて本当にいい子たちなのだけれど、グループになった瞬間とてもしんどい。

少し前のしいたけ占いで「みずがめ座はみんなと仲良くしたいところもあるけれど、集団生活にはどっぷり入らないで、なるべく自分だけ自由にできるポジションを確保しておきたい気持ちがある。なぜかというと、周りに巻き込まれる形になるのがすごく苦手だから」と書いていて、自分は完全にコレだと思った。グループに男がいると全くこんな気持ちにはならないのだけれど、きらきらした女だけってのがかなりキツイ。私はコミュ力がない方ではないし、知らない人ばかりのところに入れられてもまあまあ喋れるほうだけれど、女の集団に対して相槌を打ち続けるのはだいぶ苦手だ。

結局しんどいが勝って、週に3度はデスクや外で食べているけれど、それもなんだか申し訳なくて気になる。はやくなんも気にならなくなったり、あの人は一人でランチ食べたい人だから、という枠に入りたい。今心身の疲労はほとんどここに突き詰められていて、困っている。仕事は結構楽しいのにな。自分が楽な方に簡単に舵を切れるほど、周りの目を気にせずに決断できる性格でもないのが悲しい。ただ、結局問題には自分で足を踏み入れて解決していくしかないので、週2でも挑戦している自分はえらいなあとできるだけ褒めるようにしている。結局は周りが悪いというより、自分の受け取り方の問題なのだと、自分でもちゃんと理解はしているのだ。いろんなことがうまくまわるようになる日が、いつかきっとくる。それも、嫌というほど知っている。

 

そういえば、最近探していた本をkindleで買って、その便利さにとても驚いた。私は漫画が好きなので、絶対に紙!!と貫いてきたけれど、そうも言えなくなってきた。絶版で手に入らない本が読める喜び、いつでも読める気楽さ、付箋の機能などなど。ちょっと家の本棚には置きづらいなと買うのを躊躇していた本も置かなくて済んだし、自分が想像していた利便性の高さとは別の付加価値がかなりあった。結局は使ってみないと良さなんてわからないものだなと思った。

先週はコーチェラの配信をiphoneからテレビに飛ばして見た。 BLACKPINK優勝って感じだったな。あの体型を維持するためにリサはほとんど食べ物を食べないと聞いて、一応同じ人間なのだと知って感動した。たまに、食べても食べても太らない人いるじゃん。そうじゃなくてよかった。素材の圧倒的な差はあれど、国宝級の美人も努力の上に成り立っているのだと知ると安心する。あとはビリーアイリッシュ、もし10代のときに出会ってたら、どんなに夢中になっていただろうと思う。ちょーかっこいい。

日記(2019.3.26)

引っ越しから2か月が経った。

新生活は、相変わらず楽しい。住んでいる街にも随分慣れた。二人三脚で、少しずつ生活を整えていく感じにワクワクする。最近は、コーヒーを豆から挽くようになったけれど、自分一人だったら、面倒くさくて絶対にやらないなと思う。「おいしいね」とか「楽しいね」を人と共有することは、想像以上に尊いことで、人間の行動力に直結するのだと日々感じている。#ていねいなくらし に、なんとなく家族や恋人の影を感じるのは、そういうことなんだろう。

ここ一か月ほどは、朝の連続テレビ小説まんぷくを見始めて、気がつけば朝のルーチンに組み込まれたのだった。その影響で、休みの日には、スーパーで笑いながら「これ食べようよ」とチキンラーメンをカゴに入れて、卵を落として食べた。一昨日は、初めてカップを分解して中の仕組みを勉強するために、カップヌードルを買った。お互いミーハーなのが楽しくていいなと思う。あんまりこだわりがないのが楽だ。

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そして、最近の一番のトピックとして、ついに仕事が決まった!今まで働いてきた会社よりも規模が大きい会社を条件の一つとして目指していたけれど、それがちゃんとクリアできて、本当に嬉しい。次は人生初のビジネス街勤務なのもハッピーだ!とはいえ、前職の上司がウンコだったので、今回は人に恵まれるといいなあと、まだまだ不安がいっぱいなのだけれど…。とりあえず、決まってよかったなあ。

就活をしている間、私は軸が決まりきっておらず、しばらくはかなりモヤモヤする毎日が続いていた。真面目な私の「こうすべき」という自意識の葉っぱたちは、29年かけてニョキニョキワサワサと育ちに育った末、広大なジャングルを形成していたのだった。「当然総合職でバリバリ働くっしょ」とか「いい歳こいて甘えてんのか?」と囁く茂みをかき分けて、ジャングルの奥地に湧き立つ泉、つまり「本当はこうしたい」という本心にたどり着くのにとても苦労した。ただでさえ苦労するこの作業だが、特に生理前はどうしてもこの葉っぱたちに埋もれて身動きが取れなくなる。

二人暮らしをしていく中で、一体自分がどんな雇用形態で、給与で、日々のルーチンで暮らしていくべきなのか。経験したことがないから、メリットやデメリットもよくわからず、自分の希望だけで決めるのも恐ろしい。だって、今まで私一人の生活しかしたことがなかったんだから当たり前だ。にっちもさっちもいかない状態で、興味を持ったところにとりあえず応募していく不安な毎日。ただこの部屋にずっといても何も進まないと、面接に行って、通勤ラッシュの電車に乗ったり、ビジネス街に行ったり、できるだけ電車ではなく自転車で移動してみる毎日を続けてみて、やっと自分の希望が具体的に見えるようになってきた。許容範囲の通勤時間、働きたい場所、逆にここでだけは働きたくない場所、二人の生活を続けるうえで守りたいもの、続けたいこと…。街や新しい生活のルーチンを知ることで、気持ちの面でも、現実的な部分でも、「ここがベストなんじゃないか」と思える会社に巡り合うことができた。引っ越し前に転職活動を始めなくてよかった。生活のイメージがついてなかったら、もっと別の仕事を選んでいたと思う。

私が守りたかったものは、「笑顔でおかえりと言える、心に余裕のある生活」だ。

本当にこれでよかったのかなあ、なんて、正直思わない日はない。人生に正解がないことを、私は心の底ではまだ理解できていないのだと思う。まあ、結局私は一生ないものねだりによる不安と向き合わないといけないんだろうから、とりあえず始めてみるが吉、としておく。就職が決まってから、ほんの少しだけ一人旅に出ていたので、そのことも後日書けたらいいな。

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そういえば、iPodが壊れて以来、長らく聴けていなかったスピッツspotifyでみつけて聴いて、突然涙が止まらないようなことがあった。10年以上聴き続けて耳にこびりついた馴染みある音楽が、新しい生活という全く馴染みのない環境で響いたとき、ただ人生は地続きであるのだと、何にも代えがたい強い説得力を持って感じたのだった。ディストーションの音って、こんなに優しかったっけ。喉の奥を突くようなあたたかい肯定感に驚く。先日、大好きなTEENAGE FANCLUBの来日公演でEverything Flowsを聴いたときも同じことを思った。音楽は時に、自分が自分のままでいいことを、ただその道が間違っていないことを教えてくれる。自分にとって音楽が娯楽からうんと遠いところまで飛び越えるタイミングが最近は多々ある。ここに来るまでに、私には私なりの、言葉にしても人には伝わらないような、いろんなことがあったんだなと思う。

 


Teenage Fanclub - Everything Flow

 

ではでは、明日は引き継ぎのための初出勤。はー、超こわい。がんばるぞー。

お引越し

生まれて初めて実家を離れることとなり、引っ越しから今日で10日が経った。ついでに仕事を辞めた。

無職で初めての引っ越しなんて無謀なことを決めた時は不安でどうにかなりそうだったけれど、いざ始めてみたら、毎日がアホみたいに楽しい。自分のペースで新しいことが進められるのが心地いい。やることが毎日山盛りある。なんと新居はNetflixも観れるしPS4もSwitchもあるという、無職が暮らすには完璧すぎる住環境なんだけど、ほとんどする時間がないのが不思議だ。キングダムハーツ3を進めて、Netflixストレンジャーシングスを観たいんだけど、頭の中はインテリアや収納のことで頭がいっぱいだ。

まあしかし、田舎から都会に出て来てカルチャーショックの日々。ていうか、まさか関西の中でもここには絶対住まねーわと思っていた都道府県に住むことになるとは…。

引っ越し後一番驚いたのは、ホームレスがゴミ袋の中からカップラーメンをみつけて汁を飲んでいる姿だった。しかも、悲壮感漂う田舎のホームレスと違って「ラーメンみっけ、ラッキー!」という感じで意気揚々としていて、さらに衝撃だった。家の近くはまあまあ下町で、近所の100均に行くたび、フロア内に永遠と独り言喋ってるおっさんが1人はいる。あとは、やたらとたこ焼き屋お好み焼き屋が多い。新しく買ったチャリンコがパクられないか毎日ヒヤヒヤしている。

新居は、私より年上でまあまあ古いが、その分結構広い。そして、日当たりがとても良くて、冬なのに暖房がいらないくらいあたたかい。リビングに差し込む光がきらきらと明るくて、内覧の時「絶対ここがいい!!」と思った。ここでなら前向きに新生活が始められる気がしたからだ。

と、まあその割に、無職なのに家賃が払えるのか契約日に突然不安になり、相当後ろ向きになったのが私らしいのだけど。

リノベ済みで綺麗な物件だが、何かにつけて相当癖が強い。ガスの業者が「こんなコンロ見たことない」と驚くようなデザインだったり、最早あげればキリがない。引越し初心者すぎて、全部契約してから気がついた。でも住んでみたら、案外全く気にならない。人間の適応力とは恐ろしい。住む前よりも、ずっとずっとこの家が好きだ。癖は強いけど、この家にして良かったなと今は思う。まだソファーも棚もない汚い部屋なのに、ちゃんと「帰って来る場所」として機能していることが、嬉しい。

毎日のスケジュールはというと、同居人と一緒に起きて、味噌汁とコーヒーを温めて、仕事に行くのを見送ってから洗濯物をして、作り置きの食事を作って、掃除して、買い物に行って、就活して…といった感じ。ほぼ完全に主婦の生活だが、就活以外は本当に楽しい。

楽しい理由は大きく2つあって、1つ目は、出来なかったことが出来るようになるのがとっても嬉しいからだ。ずーっと、実家を出たことない&家事下手コンプレックスがあったけど、案外ちゃんとやれているのが嬉しい。実家では部屋が汚くて毎日怒られてたけど、今なら親の言葉の意味がわかる。お母さん、ごめん。申し訳ないんだけど、そういうことを知れるのも、とても楽しい。カビキラーが臭すぎることも、ブルーレット置くだけの機能性も、アラサーにして今更だが、全て感動的だ。

今は晩御飯と収納のことを考えるのが一番楽しくて、週3くらいで100均に通っている。今は到底無理だが、はやく人を呼べる部屋にしたいな。

2つ目は、想像の何倍も、二人暮らしが楽しいこと。大きいテレビを買ったら、テレビ見るのが超楽しくなった。人とテレビ番組見るのってこんなに楽しいんだな。ボーッとコーヒーを飲んだり、おいしいご飯を毎日一緒に食べれるのが嬉しい。引っ越しを決めてよかったなと毎日思う。「新居に置こう」と言って、家から連れてきたカウズのビックバードが日々いい味出してて愉快。いつ見ても、なんか喋ってるみたいに見える。これは、「はあ〜、あったかいわあ〜」といったところ。

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周りの人間には何度も言っているのだけれど、随分と保守的な自分が無職を決めて大金が必要かつ初めての引っ越しをするなんてリスキーすぎること、今までなら絶対にできなかった。この決断に至るまでにはいろんな葛藤や苦労があって一言では言い表せないのだけれど、最後の方は、多少リスキーでも思い切って舵を切れる自分になりたかったのだ。絶対に今飛び乗ったほうがいいと直感でわかる列車が、猛スピードで目の前を横切ったとき、ジャンプできるかどうかって、人生を豊かにするのに、とても大切なことだと思う。今回はそれができたから、自分の理想の生き方への大きな前進ができた。

同居人にとってはたいしたことではなかっただろうけど、場所も暮らしもすべてが初めての自分にとっては、そこそこ勇気が必要だったから。

こうやって振り返ると、私にとって人生を進めることは、ビッグな何かになりたいとかよりも、自分を省みて欠けている部分を埋めていくことなんだと思う。デコボコを、少しずつ円に近づけたい。最近それに気付いて、つくづく私らしいなと笑ってしまった。

不安が一切ない無職だから今こんなに気楽なのはわかっているけれど、もう少しゆっくりこの時間を楽しみたいな。この一年が素晴らしいものになりますように。

日記(2018.11.15)

最近あったこと。

 

ボロフェスタに行った。

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大学生の頃スタッフをしていて、その名残と思い入れで毎年通っている。ここに来るとたくさんの友達に会えるから。と言いつつも、みんな社会人になったり転勤したり結婚したりして、会える人もどんどん少なくなった。それでもやっぱり私にとってはここがすべての起点だ。2011年のフジロックに三日間行ったあと、スタッフになることを決めた。

 

今や自分の代名詞とも言える京都だけど、昔は京都が嫌いだった。内輪っぽくて、よそ者を寄せ付けない感じがしていたから。私の通っていた京都の大学の音楽サークルもそんな感じで、怖くてずっと幽霊部員だった。みんなくるりを聴いてたけど、くるりが纏う少しヒネた京都っぽさなんか、最初はとても苦手だった。

 

でも急に京都が楽しくなったのは、皮肉にもボロフェスタやらで、その内っ側に飛び込み、すっかり自分も馴染んだからだ。案外ややこしいと思っていたものや羨ましいものも自分次第で急にカンタンになったりすることを学んだ。普通の生活をしていたら出会えないような変わった友達にたくさん会えた。

 

ずっとボロフェスタに通ってるとわかることもある。京都メトロで夜遊びしていた頃、彗星の如く現れたホームカミングスが、どんどん大きなステージで演奏するようになって、去年だったか、一昨年だったか、メインステージの大きなステンドグラスの前で演奏していた時は「遂にここまで」と、あまりに感動して涙が出た。

 

地域密着型フェスだからこそ、今年はどのステージで演奏するのか、そういう目線でも京都のバンドの成長を毎年感じられる。モグラさんの愛がだだ漏れだ。京都の音楽の今を全力で体感できる、そういう面白さがある。

 

タイムテーブルや日割りにも全部意味があるのを感じているし、どこにも書いてない運営側の行間に気付いた時、「私、京都にいるんだ!!」と胸が熱くなる。ライブハウスに行くことも減り、今年はその感度も鈍ったなと思ったけれど、台風クラブのライブでは信じられないくらい興奮して、頭がおかしくなりそうだった。

 

Green dayのBasket Caseのカバー、やばかったな。台風銀座では頭がちぎれるんじゃないかと思うくらい踊った。ダサくてかっこ悪くて、めちゃくちゃかっこよかった。今更こんなこと言うの恥ずかしいけれど、音楽が好きでよかったなと心底思った。それを確認しにここに毎年来ているのかもしれない。この二日間、何度泣いただろう。

オウガの動物的/人間的も凄まじかった…。これは1日目だったけど、終わって即友達と四条のHUBまで行って、日本シリーズ第1戦目を観戦したのも良い思い出。カープ、大好きだ!!てんこもりの二日間だった。

 

その他、毎日をなんとかやり過ごして生きている日々。今日街を散歩して、紅葉に驚いた。紅葉なんてあと1ヶ月くらい先のことだと思ってた。外に目をやる気力がない!気持ちが付いていかず、体調は、毎日すこぶる悪い!笑

 

そんな中、フィジカルとメンタルがマジ強の一人スラムダンクみたいな彼氏の安定感と優しさに本当に救われている。サブカルババアの私がジム通いしているような男と付き合うステージがあるなんて想定外すぎるのだけど、とても楽しい。私が何事も迷い唸りながら答えを出すのに対し「これでいいじゃん」と、めちゃくちゃ単純明快な答えを提示してくれるのが本当にありがたい。急に肩の力が抜ける。人に甘えられるのは気が楽だ。

人生なんか想定外だらけで、何もつまずかなかった場合の最短ルート歩くなんて無理だ。ネットに載ってるのは人生の最短ルートばかりで、本当にみんなこんな人生なんか?と不思議に思う。

私も躓いたときに、一人で歩いていける力こそ生きていく術なんだと思っていた。私は長女気質だし、もちろん今もそう思ってるけど、それよりも「なんとかなるよ」と思える力の方がずっと大切なんじゃないかと今は思う。私にとっては、それこそとても難しいことだったから。

そうやって、来年はちょっと今までとは違う選択を取ってみたいな。

日記(2018.10.21)

急に寒くなった。年末が近づいてるんだなと思う。知らない間に時間が過ぎていく。10月という数字に全く重みを感じない。「あ、そう」程度のことで、今年の自分はこんな感じか、と思う。きっと、バラエティ番組見た後つけっぱなしにしたテレビが、気がついたらドラマやってるみたいな感じで、年を跨いでる。
ぶっちゃけ体感では今、季節感無視したら8月くらい。今年は早過ぎるんだよ。

 

最近好きなやつ。

 

平成

平成

 

 

平成/折坂悠太

誰と会ってもこの人の話になりがちだなあ。独特の言語感覚やリズムがクセになる。経歴からいろんな国の音楽から影響を受けているのが顕著なのに、歌詞に使われている日本語があまりに美しくて、音と言葉のギャップが絶妙で気持ちいい。

坂道や逢引のポップチューンばかり聴いていたけれど、今は最後の二曲の畳み掛け方が好きすぎて、「さびしさ」と「光」ばかり聴いている。特に光!

このゲートをくぐる時 振り向けど
私が居たことを 誰も知らず
眠りつくは 持て余す暗闇を
あなたと抱きしめた そんなことも

とある街での、恋人だけが自分のことを知るような二人の生活を思い出す曲なのかなと思う。
なんとなく自分は、「ねむれよ ねむれよ」の部分を、折坂悠太の独特の言語センスだとして通り過ぎることができない。もし当時の恋人と自分にしかわからない、二人が使い古した言葉だったら…と想像すると急に胸が締め付けられてしまう…。

夢は「覚めて」それからさらに数年経って、「冷めて」しまった今みたいな、こういう歌詞の持っていき方、初恋の嵐の「真夏の夜の事」みたいだなと思った。「想像のストーリー などではない」という別れの現実にやっと向き合った部分、とてつもなく切ない。

初恋の嵐 - 真夏の夜の事 - YouTube

まあしかし、折坂くん自身が平成の歌詞は私小説だとたしかインタビューで言っていたけれど、よく出来過ぎていて、聴けば聴くほど想像力が掻き立てられる。

 

あとは近況報告として、snail mailのライブ行った。

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来日公演なんか滅多に行かなくなったので、久々で新鮮だった。ホットヨガ始めて1年経ち、近頃は寝る前も自主的にヨガ始めた。カープが日シリ進出で気分がいい。などなど。

その他、向き合わないといけないことをそれなりにして、頑張らなくても進んでいく一部の物事に心底安心する。動く歩道に乗ってるみたいだ。他人の意見を尊重しすぎるきらいのある自分は、適当な人といるとこんなに楽チンなのかと思う。一人より二人の方が身軽な感覚は初めてで、とても楽しい。

 

んじゃまた

日記(2018.9.20)

最近のこと。
書きたいことも別にないんだけど、最近やっと心に余裕がでてきてホッとしている。

異動して以来、毎日とても辛かったんだけど、先週あたりからやっと、やっと気が楽になってきた。
異動を希望したのは「なにもできない30歳にはなりたくない」というのが理由だ。同僚の産休から引き継いでびっくりするくらい気楽な仕事を一年続けて、なにも身に付かないのが怖かった。

前職はピチピチのアルマーニを着ている社長が経営する少数精鋭のバリッバリのベンチャー企業で、業界内ではものすごい快進撃で売り上げを伸ばしまくっていた。しかしその過酷な環境に、インターン生の間では「あの会社は難易度AAA、カンボジアの内戦に裸でいくようなもん」と噂されていたそうだ。たしかにほぼほったらかしの中、いいようにこき使われて、そこから学びを得ないといけないという意味では難易度AAAだと思う。でもそういう売り文句もあり、マイクロソフトに内定が決まっているような学生がよくインターンに来ていた。もっと他にあるだろうに…。

どんな会社だったの?と聞かれると、私はいつもバトル・ロワイアルに例える。
「限られた環境の中でお客様を満足させなきゃいけないから、毎日、バトル・ロワイアルの武器支給でフォークが当たったときみたいな感じ。殺傷能力の低いフォークでいかに致命傷を与えられるか、ひたすら頭を使いながら仕事をしていた」と説明する。サービス面での限界もさることながら、職場環境もヤバかった。芸能人御用達ということで、しょっちゅうテレビ取材が来るのに、食堂は社長の実家のリビングだったし、昼休みなんてものができたのは私が入社して2年目だ。そう、それまでは昼休みすらなかったのだ。(信じられねえ…)
でも、その分死ぬほど働いていたし、自分のフォーク捌きはそこそこ要領を得るようになっていった。わざわざ自分を選んでくれるお客様が増え、リーダーにもなれた。そういう心地よさはあったけれど、やっぱり劣悪な仕事環境には耐えられなかった。普通の休みが欲しいし、真っ当に恋愛もしたかった。

転職してからは、フォークで戦わなくてよくなった。でも、そもそもここには敵がいなくて、フォークでの戦い方もすっかり忘れてしまった。それが嫌で異動した訳だけど、異動先では全く畑違いの新しい仕事で、なにもできない自分と向き合わなければならない。この歳でそういう自分と向き合わなければならないのは、なかなか大変なことだと実感した。

だけど最近やっと、少しだけ、フォークの使い方を思い出してきた感じがする。悩んでいた苦手な業務がやっとまわるようになり、論理的に上司に立ち向かい、今は文章を書く仕事をさせてもらえるのも、嬉しい。

また来週からあっぷあっぷしてるのも目に見えているけれど、異動後1個目の大きな壁をやっと乗り越えられそうな感じがして、少しホッとしている。
ここまで長かったし、これからまた新しい引き継ぎが始まる地獄が待っているけれど、なんとかもうちょっと頑張ってみようと思う。辛いけど…。楽な方を選びたいのに、自分の成功体験はその逆を選んだ方にばかりあるから、こんな生き方になるんだろうな。もっと要領いい生き方あるだろうに、ね〜。

でも、前職で一生懸命仕事してる自分よりも、日々それなりに、のほほんと生きてる今の自分の方が1億倍好きだ。
今の自分が好きかどうかが「これでいい」というすべてのものさしになっていて、西加奈子には感謝するばかり。

 

最近よく聴いてたアルバム。

Be the Cowboy

Be the Cowboy

 

Be the Cowboy/Mitsuki

Nobody名曲すぎて、地獄の通勤中、この曲にどれだけ助けられたか…。毎回、雨の中傘さして踊っている映像が頭の中に流れるなー。

 

Room 25 [Explicit]

Room 25 [Explicit]

 

Room25/Noname

Nonameの1stが気が狂いそうなほど好きだったけど、2ndもよかった。
自分は底抜けに明るい曲よりも、どちらかというと、暗い方から光を見ているような音楽が好きだなと思う。小袋成彬もこの夏好きでよく聴いていたけど、同じ理由で好き!こういうの聴いてると、元々自分はGRAPEVINEが好きだったことを思い出す。

ここ数年、黒人アーティストの音楽を聴くことが増えている割に自分はそのバックグラウンドを知らなさすぎる。Nonameの1stのジャケットを見ていてもそう感じるし、「toni morrison読みたいなー」と思っていたその瞬間、まんまNonameの歌詞にtoni morrisonがでてきて本当に驚いた!今話題の原田マハ読んだら買いに行きます…。

 

A子さんの恋人5巻がハイパー面白かったので、またそのことも近々書けたらいいなー。

ではまた。

2018年の夏休み

今年も夏休みが終わり、ああ平常運転が始まってしまう!去年の夏休みの日記見てると、むっちゃくちゃ遊んでてびっくりした。

 

mkkm1229.hatenablog.com

 

今年はというと、6日間の夏休みの間、4日間は山口県と福岡県に旅行に行っていた。

夜、新幹線の予約時間ギリギリまで働いていた恋人の仕事の愚痴を聞きつつ、買っておいた駅弁を食べながら2人で山口に向かった。人と新幹線に乗るのってなんでこんなに楽しいんだろう。 昼の間に京都伊勢丹で並んで、「出町ふたば」の豆餅と「ゑびす屋加兵衛」の矢来餅を買っておいたので、デザートに食べた。特別に特別が重なった感じがして、美味しくて楽しかった。

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夏休みなのにほとんど観光客のいない維新の街・萩はとても心地よかった。予定外の市場でバスを途中下車したりして、人と来る旅の醍醐味だなあ。城下町もうろうろ。

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そして私は松下村塾より何よりも、萩焼に出会えたことが印象的だった。大好きな水彩画に似ていてとても綺麗!淡い水色や紫が、キキララの世界観みたいだ。

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お茶碗を買って帰ったけど、毎日これでごはんを食べるたびに、もっとたくさん買えばよかったと後悔する。通販で買うのもなんかなあ…だし、また萩に行きたいよ。

食道炎が治ったと判断して、数ヶ月ぶりのお酒をしこたま飲んだ。唐戸市場で食べた安くて美味しいお寿司と海鮮丼は、再訪への意志を強固にしてくれた。パン屋さんみたいに好きなお寿司をトングでとって飲食スペースで食べるの、夢ありすぎ!

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ああ、そういえば、唐戸市場に着くまで期待を込めてワクワクしながら、走り出したい気持ちを抑えて歩いた景色も、とてもキラキラしていた。

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下関の海鮮も、食べ放題も、博多のもつ鍋も、どれもむちゃくちゃ美味しかったけど、この旅のハイライトは、リーガロイヤルホテルの最上階のバーで飲んだことだった。超予定外だったし、一杯二千円とかアホみたいに高かったけど、こういう漫画みたいな贅沢に、本当は憧れていたんだよな。いろんなことを考えて、なんか泣きそうだった。一杯だけにするつもりだったけど、もう少しここに居たくて、二杯目も飲んだ。こういう贅沢をまた絶対にこの人と一緒にしたいなと、静かに思った。

翌日、このまま実家に帰ると言う恋人を置いて、帰りは一人で新幹線に乗った。新幹線が動き出すと、ゴーーッというとてつもないスピード感を思わせる騒音と、細かい振動が体に伝わって、大きな時間の中に身を預けている感じがした。友達に勧められたミスチルのアルバムの一曲目を聴きながら、気がついたら目の前が滲んでいた。その友達が「ミスチルって未来のこと歌うところがいいんだよね」と言ってたことを思い出した。


Mr.Children「Worlds end」MR.CHILDREN DOME TOUR 2005 " I ♥ U " ~ FINAL IN TOKYO DOME ~

自分の人生も、こんな風に今音を立てて進んでいるのかもしれない、と思った。異動して以降しんどい仕事のことも、結局旅行中忘れられなかった。でも、それもこんな音を立てて濁流のように進んでいる時の流れの一部となって、自分を乗せて前に前に進んでいる感じがした。

過去に時間の止まっていた人間にしかわからないこともある。この日は苦手な新幹線も、怖くなかった。今は、ちゃんと進んでる。

昨年の今は「止まっていた時間を、自分でなんとか動かしている」そんな充実感があった。一歩一歩、地面を踏みしめるように。その度に、どんどん下を向いていた顔が上がっていった。
今年は、台風のように自然発生した大きな大きな時間の流れにいる、そういう感覚がある。

滋賀に帰って、後の二日は、友達と飲んだり、親戚と食事に行ったりした。緩やかでとても楽しい夏休みだった。私はとても幸せだな。

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最近、家路を歩きながら「そういや私、捨てまくったな」とふと思う。今自分の手元にあるいろんな人や物は、煩わしいと思いつつずっと捨てきれなかった大切なものたちと同じ位置にある。

大切だけど煩わしい、両極端が同居するものの扱い方の難しさに以前は振り回された。大切なのに大切にしてない自分を見て自己嫌悪する、そういう悪循環にはまってイライラしていたと思う。社会人になってからは、特に。

おいおい、それってつまり、煩わしいどころか、超煩わしいものだろ!!とっとと捨てるべきでは!と気付くのにとても時間がかかった。

拾うことより捨てることの方がよっぽど難しい。自分が自分でいられなくなるアウトラインを基準にして、取捨選択をすることにはものすごく勇気が必要だった。

地元の友達のグループでいるとき、自分だけ次第にノリが合わなくなっていた。みんなのこと好きだけど、人が同じ価値観でずっとい続けることは無理なんだなと、途中で諦めた。小さい頃から一緒にいるからこそ、これからもずっと一緒だなんて考え、いつの間に植え付けられたのかなと思う。この固定概念が邪魔して、距離を取るのが苦しい。でもその同調的な違和感に気付いてしまった自分は、少し男っぽいのだとも思う。

簡単に捨てられた訳じゃない。全部、手放すのにうんと時間がかかって、どれも身がちぎれるほど苦しかった。
けれど今、辛いことがあっても、自分が心から信頼できる幸せがあって、なにも間違ってなかったんだなと思う。
今年は大好きな友達と、何年振りかもはやわからない琵琶湖花火大会を観に行った。私が大好きなグランディールのパンを買っておいてくれて、めちゃくちゃ嬉しかった。

びっくりするくらい綺麗な花火を、ラッキーなことに無料で大津京の建物の屋上から椅子に座ってみれて、超快適!わあわあ言いながら見た。

どんなに苦しかったか例えようもなかったけど、やっぱり思い切って捨てていってよかった。心からそう思う。大事じゃなかった訳では全くないけど、今大切なものを振り返るたび、これでよかったんだと、強く思う。

忘れられない夏になった。