赤ちゃんがやってきた

f:id:mkkm1229:20230120132342j:image

我が家に赤ちゃんがやってきた。ようこそ地球へ!

コロナ禍での出産が不安で、妊娠のことはほとんど人にも言わずにXデーを迎えた。結局、妊娠中期にコロナに罹患して散々な目に遭ったけど、赤ちゃんは無事でホッとした。

出産からは1ヶ月が経ち、もう別人のようにむくみが取れて、ふくふくでフカフカのお顔立ち。顔を近づけると、ミルクのほのかな香りがする。

 

毎日可愛くって仕方がない。

 

布団を敷いて隣同士で寝ているけれど、夜中寝ぼけて「フニャーーーー!!」とか「んぐう〜!!!」と言いながら天井に向かって手を突き上げているのを見ると、小さな体で一生懸命何かに抵抗しているようでとってもかわいい。

そのせいで、寝る前に「寒いでしょ」と丁寧に布団の中にしまわれた手は、気がつくと外に出て、こんな風にちょこんと布団に添えられている。

クマのぬいぐるみみたいだ。

f:id:mkkm1229:20230123183415j:image

朝起きるたび、ベビー布団からちんまり頭を出した赤ちゃんの嘘みたいなサイズ感にびっくりする。

お人形さんみたいにちっちゃくて、お世話してあげないと何にもできない、かよわい赤ちゃん。

今すぐ抱きしめたくて、赤ちゃんの上で四つん這いになって「かわいい!だいすき!」と、ギューっとするフリをしてからおむつを替える。そんな1日の始まりが、なんと幸せなことか。

出産予定がクリスマス前後だったので、クリスマスにちなんで名前をつけた。

胎教なんかさっぱりしなかったけど、出産前に坂本龍一の配信ライブのチケットを買って一緒に聴いた。

私の中でこの曲はこの子のテーマソング。私がもし死んでしまっても、この曲がこの子のそばにいてくれると思う。大きくなって映画を見ても、たけしの笑顔で上書きされませんように。

Merry Christmas Mr. Lawrence

Merry Christmas Mr. Lawrence

連写で同じような写真がたくさん撮れても、どれも大切で1枚も消すことができない。

だって赤ちゃんが生まれてから、今が過去になっていくスピード感は、人生最速だ。速いなんてもんじゃない、一瞬!

文字通り、もう昨日の我が子には会えない。それくらい毎日成長が著しく、顔立ちも違えば、できることも違う。

ガチャガチャ音を鳴らしていても起きなかったのに、最近は音に反応して泣くようになった。

人の気配にも気付くようになり、今日は眠っている間に赤ちゃんの香りを嗅いでいたら、途中で気付かれて起こしてしまったり…。

体が細胞分裂をやめて久しい私は、この子の光のようなスピードに常に置いてけぼりになりそうだ!

そんな風に成長の喜びと寂しさを感じる日々。

今は赤ちゃんのお世話以外に日常はほぼないけれど、寝不足でなければ毎日幸せ!(そう、新生児期のような寝不足でなければ!!!)

生まれてからはこの曲をよく聴いてる。いつか出産することがあれば、産後に必ず聴きたいと思っていた。

みずみずしくてジューシーで、水分含有量120%って感じの音。

なんだか赤ちゃんみたい。

ゆらゆら揺れながら赤ちゃんと一緒に聴くと幸せで涙が出てくるんだなあ。

ハミングバード

ハミングバード

赤ちゃんが寝てる間に、Netflixでたくさんドラマを見る予定だったのに、テレビ見る時間すらもったいない。ころころ表情の変わる赤ちゃんは、テレビよりも数百倍面白い。

あと、テレビを見てる間に成長を見逃してしまうのがとてつもなく怖い。最近はスマホを触っている時間も怖いくらいだ。

ただただ小さい手がひらひら動くのを見ていたい。生まれたての時は、「キューキュー」とイルカのような声を出していたけど、今は喉の扉を3つくらい開けたような野太い声が聞こえる時がある。

成長はもっとゆっくりでいいよ、今の君ともっと一緒にいたいよ。

赤ちゃんはみんな、すべからく幸せであるべき生き物だと、身をもって知る。

私は何があったって君の味方だから、どうか幸せになってね。私の世界一で、宝物。

f:id:mkkm1229:20230120132214j:image

ゴールデンウィーク

「今年は休みが長いから、旅行に行きたいんだよね」と同僚が言っていて、そうか世間一般の人はそう考えるのか、と気付いたのがGW1週間前。

結局ほとんど実家に帰省して、なにをするでもなくぼーっと過ごしていた。コロナ禍で、「予定を入れないと」と急かす気持ちが随分と無くなってしまったことが、この過ごし方に影響しているんだろう。夫とはそれぞれのふるさとに別々に帰省した。

f:id:mkkm1229:20220507202525j:image

地元では大好きな祖母と毎日一緒にいた。花を束ねるのが上手かったり、美味しい赤飯が炊けたり、なんでこんなに得意なこと沢山あるんだろう。おばあちゃんはすごい。私が85歳になった時、孫にこんなに尊敬してもらえるだろうか。私の「すごいすごい!」がおばあちゃんの寿命を長くしてくれたらいいなと、いつも思う。

 

そういえば、去年チャレンジしたいと宣言していたことは、ある程度形になった。多少お小遣い稼ぎができるほどには成長できて、自分でもびっくりしている。頑張ってよかった…。

自分に可能性を見出すことができたのも嬉しいし、何より将来転職するとき職種の幅が広がった安心感がある。まだまだなんだけど、気持ちの余裕さえあれば、もっとスキルを伸ばしたいな。

 

最近料理もがんばってた。

同じモノ作っても、盛り付け次第で断然美味しく感じるようになることに気付いたから。

レタスとか添え野菜全然買わなかったんだけどなー

見栄えのために買うべきなんだなと気付いたよ…

 

f:id:mkkm1229:20220507201721j:image
f:id:mkkm1229:20220507201726j:image
f:id:mkkm1229:20220507201712j:image

 

あとは、コウテイのギガルデオ(ラジオ)にどハマりして、ファンクラブにも入ってしまった。最近は仕事帰りに劇場寄って漫才見て帰る日もある。(九条のお顔と私服大好き!!!!シモちゃん優しいかわいい大好き!!!)

ライブには全く行かなくなったけど、マンゲキには行くようになったという。大阪に住んでるって感じするー。映画と同じ料金で漫才見れるって気付いてから、大阪はなんと特異な町なんだと思った。

映画の代替案が漫才だなんて!


f:id:mkkm1229:20220507201724j:image
f:id:mkkm1229:20220507201716j:image

 

居心地の良い場所は永遠じゃない。私が大切に思うものの種類が変わったからだと思う。とか、もうそんなことすら思わなくなって、どうでもいいなあ。

あー休みよ終わらないでくれ

 

分断

夏ってこんなに短かったっけ。

始まったと思ったら終わりかけている。なんもしてないから余計にそう思う。

 

なんかしてることといえば、iPhoneにデフォルトで入ってる「ブック」アプリで名作文学を読むこと。

漱石カフカなど、誰もが知ってる名作が無料!!すごい!!

昨年から文豪の名作をきちんと読む努力をしているので、ありがたい。

 

iPadを買ってから電子書籍を読むようになったけど、私はかつてブックオフが死ぬほど好きだった。週1で行ってた気がする。

今も近所の古本屋に行くが、このコロナ禍で以前より潔癖になってしまったと思う。悲しいことに。

キタナシュランみたいな飲食店も大好きだったけど、もう行けなくなってしまった…。

堀辰雄の菜穂子も、中古で買ってから汚さが気になって読めなかったし。

 

でもそれを助けてくれたのがAppleのブックアプリ。

 

名作文学は絶対古本屋に100円で置いているので、それを知って新品で買うのもなんだかなあと思い、最近読書サイクルが止まったのを、このアプリが加速的に上げてくれた。

なんせ、無料だし。

 

今や電子書籍のメリットは、場所を取らないだけでなく、汚れがつかないことにもあるのかもしれない。

 

近頃はドグラ・マグラを読んでる。

「こんな読者も中身もヤヤコシソーな小説絶対読まないだろう」と昔から思っていたけれど、電子書籍だと旧字がないので、割とスルスル読める。

「それじゃ味がない」と言う人もいるだろうが、本だと及び腰になるものが電子書籍で読めるのは超いいなーと思う。

 

 

そもそも私が現代文学ではなく、誰もが知る名作ばかり読んでるのも、面倒くさいことの外にいたかったからなんだなと、ふと思う。

 

最近のSNSはどう考えても地獄だ。

 

フジロックの開催是非が問われていた時に、やっとこの不快感を言語化できた。

 コロナ禍以降、何を言ってもブーメランになって返ってくる。

アジカンのゴッチが、オリンピックを批判しながらも、フジロックに出演したことを批判されていたのがその例だ。

事実を並べれば不誠実に聞こえるが、自身の生活や音楽業界の今後、いろんな葛藤があって参加を決めたのだろうと思う。

思想は地続きであるべきだとは思うけれど、だからって白か黒かを求められすぎないか。

 

私だってノンポリではないし、夫とは毎日政治の話をする。

けれど、オリンピックに反対しながらも、懸命に戦いキラキラした選手たちを目の前にすれば「選手に罪はない」と思うし、競技を見て体が熱くなるほど感動した。

 

この自分の、どちらにも足をつけているようなグレーさが、twitterなんかを見ていると、とてつもない悪者に見える。でも多分、オリンピックに関しては、私みたいな人がかなりを占めるんじゃないだろうか。

 

グレーな自分を省みたときに、見張っている不謹慎ポリスの影を常に感じてしまう。もはや捨て垢ではなく、友人に対しても。

 

ああ、これが「分断」なんだな。やっと気づいた。

 

だからこそ、今はコロナ禍の問題をあらゆる面で考え、言語化できる人が圧倒的に強者に見える。それが得意な人は今SNSがとても楽しいだろうと思う。

 

何も考えてないから、何も言わないんじゃない。でも何か言うと、それが足跡のように残って、思想に一貫性がないとされたとき、指をさされてしまう気がする。そうなったとき、果たして自分はうまく反論できるんだろうか。

ずっと、「正しいか・正しくないか」誰かに試されている気がする。だからひろゆきみたいな人が持ち上げられるのもわかる。こんなのは異常だ。SNSがどんどん地獄になっていく。

 

ちょっと話せば友人とも「なんか気持ち悪いよね、この感じ」と共感できるのに、あまりに友人に会っていなさすぎて、ちょっとした心のささくれみたいなものが、違和感として残り続けるのも嫌だな。

 

昼休みも感染が怖くて1人で食べるようになったし、同僚とも出勤日が合わず、ほんっとうに他愛のない話をする機会がなくなってしまったのを感じて、とても寂しいよ。

 

もはやあらゆる言論の中に巻き込まれるのが嫌で、すでに批評され尽くした本を読むのは気楽だ。

やっと面白くなってきた

ついに。私にもチャレンジ期がやってきた!

コロナウイルスが拡大してからというものの、一年以上無気力だったので

 

「頼むから時間がある今こそ新しいことを始めるチャンスだなんて、言わないでくれー」

 

という内容のブログを投下していたけれど、精神的負荷の強かった結婚式が終わったおかげで、心に余裕ができたみたいだ。

 

あと、夫が転職に成功して、家の中の空気が前向きなのもすごく大きい。

 

まだ研修期間というのもあるかもしれないが、驚くほどのホワイト企業で毎日定時で帰ってくる。二人で食事を始めるのは6時台で、私の家事が終了する時間が3時間くらい早くなった。

 

何から何までやってあげているなんて訳決してないけれど、家に帰ってきてくれないと次の日のお弁当は入れられないし、残業で深夜に一人で食事されると申し訳なくて、リビングまで出てきてしまう。

 

けれども、早く帰ってきてくれるようになったおかげで、私も時間に余裕ができるようになった。その分勉強時間にあてられる。

 

配偶者の帰宅時間によって、自分の時間の使い方も変わるんだなー。というか、思ったより自分の時間が奪われていたんだなあ。気づかなかった。

 

私は今ひっそりと新しいことを始めている。何がとは言わないが、昔仕事でかじっていたことを、スキルとしてちゃんと身に着けたいなと思ったのだ。

 

新たに勉強を始めてわかったことは、2つ。

 

1つ目は、仕事じゃないから、軽々しく始められること。

 

仕事でやっていたときは、向いてなくて超つらかった。

 

「あっ、それはお任せしま~す。私別の仕事担当にするんで」

 

と、無視を決め込んでいた分野。

 

無視できなくてやらされていたときは、結果を求められるから超つらかった。賞与をもらうときは社長から手渡しで「ありがとうございますッ!精進しますッ!」と泣きながら頂かないといけないタイプの会社だったので、なおさら。

 

本当はもっと根詰めてやりたいけど、仕事じゃないし責任もないから、とりあえず体を壊さない程度にやってみようと思う。結果が出るまで半年以上かかりそうだけど、ダメだったとしても、まあどっかで経験が役に立つだろうし。

 

過去に苦手分野だったことだけど、やってみようかーと、そう気楽に思えるようになったのは、漫画「パラダイムシフト」を読んだのも大きい。

 

ameblo.jp

 

主人公が鬱を克服するまでの漫画なんだけど、その中で描かれている「あの時の自分の出来事や経験が今の自分を作り上げている」といった、過去ありきで現在の自分がある、という考え方はしなくていいというような記述がかなり大きく影響していると思う。

 

今楽しんで見ているオッドタクシー(OPのスカート×PUNPEE最高!)の消しゴムの件が影響して犯罪者になったドクロ仮面の田中なんか、まさに過去の出来事のがんじがらめになってるような。

 

oddtaxi.jp

 

私は割とトラウマに縛られがちなところがあるけれど、それは過去に対して責任を負いすぎていたんだなと今は思っている。

 

あの時ダメだったことと今ダメなことは無関係だと思えるようになったし、点と点が線で結ばれない気楽さを味わっている感じ。

 

それでもまだまだ過去に縛られているけど、心の上澄みの方でだけでも「無関係だ」と思えるようになって、少し前向きになったかな。

 

2つ目は、年齢と体力は確実に反比例していること。

 

チャレンジに向けて、毎日めちゃくちゃ勉強しているけれど、次の日が在宅勤務だと、10時間近く寝てる。

 

30代が新しいことをするのに、マジで体力がもたないからだ。

 

元々眼精疲労になりやすいのに、パソコンと向き合う時間も増えて、毎日頭が痛い。6時間ではまず回復しないし、8時間でも微妙。その結果、夜10時台に寝て10時間睡眠をしていることが増えた。

 

今は昼休みも返上して勉強してるし、twitterをしている時間も今はもったいなくて、見ないようにしている。

 

覚えも悪いし疲れるし、燃費悪いーー!!!と思うけれど、体力回復しないと頑張れないので、とにかく睡眠と、あとサプリ。眼精疲労用のルテインのサプリとか複数とって、なんとか保っている。

 

もう若い時のような頑張り方はできないし、短時間で集中して、体に正直に眠ろうと思う。

 

そんな感じ。

 

結果がでたら嬉しいけど、とりあえずの目標は、半年続けること。

野心はぼちぼち持ちながら、目標はそう大きく持たずに、一度やってみるかー。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

以前は家から一歩も出てない日は意識して散歩してたけど、全く気にしなくなって、まじで出社の日以外は一歩も外に出てない。

 

ただテレワークだと一人でエアコンつけるのがもったいなくて、サーキュレーターでなんとかしてるので暑くて困った。梅雨が明けたら耐えられなくなるかも。

 

広い家に住めてラッキー!と思っていたけれど、広い家にはでかいエアコンが必要なのだ。バカなので引っ越し当初はそれに全く気付いてなかった。

広い家と電気代は比例するんだな…。

 

写真は最近スタンダードブックストアで買ったスイッピの絵。

ちょーかわ!

f:id:mkkm1229:20210715122258j:plain

 

 

目を使わない趣味はじめ

最近、はてブスケラッコ先生のかわいいイラストで気になっていたネットフリックスの「賢い医師生活」にハマってから、またもひどい眼精疲労に悩まされて、スマホ対策と画面を見ない趣味探しをしている。検索にはSiriをめっちゃ使うようになった。

 

賢い医師生活は、韓国版コードブルーってかんじかな。韓国ドラマの仲良しグループの描き方ってなんでこんなにほっこりするんだろう。恋愛事情が見逃せず、シーズン2に期待!話の最後に仲良しメンバーでのバンド演奏があるんだけど、これがまたいいんだ。ギターのジュンワン先生は向井秀徳に似てる気がするし。

www.netflix.com

 

眼科行ったら、「あなたド近眼だから普通の人より見る負担が大きいのよ」とのこと。「+1くらいの老眼鏡買いなさい。コンタクトつけてるとき上から老眼鏡つけると、見えづらくなるから。デスクワークのときだけ老眼鏡つけると、見えすぎが防げるよ」とのアドバイス

嫌だなあと思いつつ老眼じゃないけど100均で老眼鏡買った。まあ確かに、私より目悪い人あんま出会ったことないしなあ。昨年もこの時期に同じこと言ってたし、梅雨ってのもあるんだと思う。

 

いこさん姉妹にすすめられた東洋医学の鍼の先生のとこにも、久々に行った。

「いってー!!!」「ぎゃーああああ」「あーそこ、ギョァー!!」

と、あまりの痛さにずーっと叫んでる。むくんでいると指摘され「おしっこのツボ押しとくね」と鍼してもらった次の日は、何十回もトイレに行った。鍼ってすごいな。体も楽になった。

 

画面を見ない趣味に、ラジオがいいよとすすめられてからは、毎日狂ったようにラジオを聴いている。中でも偶然リアルタイムで聴いたコウテイのギガルデオが面白すぎて二周したくらい。

 

www.mbs1179.com

 

他は、ミルクボーイのラジオ聴いたり、めがねびいき聴いたり。おぎやはぎのことどんどん好きになるなー。おぎやはぎの二人のパパの側面にほっこりする。2時間ずっと面白いってすごくないか!金曜日にタイムフリーで聴くのが楽しみ。

 

人生でこんなにラジオを好んで聴く機会は初めてなんだけど、こんなにも孤独を忘れられるものなのかーと思う。自分と全く無関係な人たちがただ喋ってるのを聴いているのが、すごく気楽。レスポンスも必要ないし。自分の立ち位置もなんも気にしなくていい。あと一人でいるときに人が喋ってるのってすごく安心するし、タクシーのおじさんがラジオ垂れ流しにしている理由もなんとなくわかる気がした。

 

もうすぐコロナワクチンが打てるだろうと思うけれど、元の世界に戻るのが少し怖い。なにしろ私は選択するということがとても苦手でなのだが、コロナ禍では選択の機会が随分と奪われていたおかげで、生きるのが楽な部分がかなりあった。飲み会に行くか行かないか、遊びに行くか行かないか、などなど。GWや年末に予定を入れないと焦る必要もない。

 

そりゃ、友達にもめっちゃくちゃ会いたいし、飲みに行きたいし、旅行もしたい。経済がまわって、生活困窮者が減ってほしい。

けれど、それとは全くもって別の問題で。この異常事態で完全に縮こまっている心を元に戻すのには、それなりに負荷があると思うんだけどなあ。オリンピックが終われば、こういう問題が課題になっていったりするんだろうか。

f:id:mkkm1229:20210611144010j:image
f:id:mkkm1229:20210611144007j:image

 

スマホ対策で、鍼の先生にパソコン台すすめられてこの状態でためしにブログ書いてみた。確かにめっちゃ首は楽だけど、ありあわせのipad用のキーボードでは打つのが難しいな。しかしまー、Bluetoothを駆使したこの状態。文明の利器という感じだわ。

 

あと結婚式終わったし、ヘアドネーションしようと思って、人生で1番のロングヘアーからバッサリいった。らくちん。

f:id:mkkm1229:20210611144310j:image

日本一の旅館「加賀屋」に宿泊してきた【宿泊記】

1年の延期を経てずっと懸念していた結婚式を無事3月に執り行うことができた。住んでいる地域の感染者数がまだ2桁くらいに抑えられていた頃にギリギリできて、本当にホッとしている。そのことも書き記しおきたいのだけれど、それよりも先に、新婚旅行で行った加賀屋の宿泊記を書いておきたいと思う。

 

36年連続日本一に選ばれた、加賀屋に向かった理由

このご時世に大きな声で言えることではないが、夫と私の結婚休暇を取得できる期限が迫っており、「今を逃したらいつ行けるかわからないし、リスクを減らして比較的人の少ない平日に動くためにも、この休暇期間内に行く方がいい」という意見が一致して、新婚旅行に行くことを決意したのだった。

 

それなら、私はどうしても行きたいところがあった。和倉温泉にある、加賀屋である。

 

www.kagaya.co.jp

 

加賀屋は、「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で36年連続で日本一に選ばれた老舗温泉旅館。皇室の方々も宿泊されているハイクラスの高級旅館だが、リピーターは後を絶たない。私は憧れの加賀屋に宿泊することを「人生のゴール」ほどに思っていた。

f:id:mkkm1229:20210518114852j:plain

 

加賀屋が特別な理由は、秀でたおもてなしの力にある。私が新卒で入社した会社では、お客様対応を任されていたが、「加賀屋のような接客をしろ」と耳にタコができるほど言われた。

 

はてさて、加賀屋のおもてなしとはどんなもんかいという話だが、加賀屋ではお客様にNOと言わない姿勢を非常に大事にされている。中でも、昔「富山の酒が飲みたいというお客様のために、ハイヤーを飛ばして富山まで買いに行った」という話が有名だ。

 

最近話題になったエピソードを挙げると、乳がんを患っていた芸人のだいたひかるさんが、夫婦で訪れた加賀屋でもらった夫のコップを割ってしまったことをブログに書いたところ、若女将が新しいコップを送ってくれたとのこと。しかも、今度は二人分。

 

そして、宿泊予約の際には、乳がんで右乳房の全摘出を行っていることを夫が若女将に伝えていたら、宿泊時に乳がんの手術をした人用のバスクロスまで用意されていたことも明かしている。

「全摘出をしているから、もう温泉には行けないかも…という気持ちより行きたいが勝ったので行った」といった言葉から、きっと人目を気にして温泉に入るのは不安だっただろうな…と思う。同じ女性として、加賀屋の配慮には感動の一言では表せない気持ちがこみ上げてくる。

 

ameblo.jp

 

加賀屋はつまり、こういうことが当たり前にできる旅館だ。ものすごいエピソードに感じるが、加賀屋にとっては特別な話ではない。一人一人のお客と向き合い、宿泊に至った背景や人物像から、その人に合ったおもてなしを真剣に考えてくれる。

こういった加賀屋の姿勢を、当時勤めていた会社ではひたすら聞かされ、女将の講演会にも行った。エピソードの一つ一つに感動し、「加賀屋のような接客を」と心がけた結果、私を指名してくれるたくさんのリピーターがつき、昇進にも繋がった。加賀屋を真似て成果を上げるうちに、いつしか私は加賀屋の大ファンになっていた。HPも何度見たかわからない。

 

いつか、憧れの加賀屋に泊まりたい。それが人生の目標の一つだと思うようになった。

 

それで、遠くに行きづらい世の中になってしまった今、近場で、一番行きたいところを考えたときに、真っ先に加賀屋のことが頭に浮かんだ。今後一生泊まれないかもしれない高級宿に泊まるのは、新婚旅行のタイミングしかないんじゃないか、と。

 

感染リスクを最小限に抑えるため、旅行前一週間の外出は最低限に抑え、徹底した感染対策を行った上で、サンダーバードに乗って石川県へ向かったのであった。

 

憧れの加賀屋にチェックイン

和倉温泉駅は、金沢からさらに特急に乗って1時間。めっちゃ遠かった…。能登半島には初めて来たけれど、海が近くて自然がとても豊か。ゆっくりした時間が流れていて、のんびり癒される場所だった。

f:id:mkkm1229:20210518114937j:plain


加賀屋には4つの棟があり、今回はなんと最高ランクの「雪月花」に宿泊。新婚旅行なのでかなり頑張りました。もう今日死んでもええ!

 

www.kagaya.co.jp

 

まず、フロントでチェックイン。新婚旅行であることをあらかじめ伝えておいたのですが、「雪月花の中でも上層の特選階を用意いたしました」と、お部屋のランクを上げてくださいました。嬉しすぎる!

さらに、お祝いに加賀屋で使えるカフェチケットを、夫と私に2枚ずつ頂きました。

 

ただ、正直「部屋のランクアップとカフェチケットだけか~。案外加賀屋たいしたことないな…」と思ってしまい…。

それもそのはず、ハイヤー飛ばして富山の酒を買いに行ったことや、だいたひかるさんのエピソードを思えば、どう考えてもインパクトが小さい。

私の人生を賭けたただならない加賀屋への期待もあり、ちょっぴりガッカリしながら仲居さんにお部屋を案内してもらいました。後に、それが全くの思い間違いだったことを思い知らされることになるのですが…。

お茶請けから格の違いを見せつけられる

f:id:mkkm1229:20210518161609j:plain


雪月花はとても広く、特にこのダイニングで景色を見ながら食事ができるのを魅力に感じました。残念ながら海側ではありませんでしたが、能登の街並みが見下ろせる景色はとても風情があり、美しい。仲居さんが、景色を見ながら、ここに行くといいですよ~とかおすすめを教えてくださいます。

f:id:mkkm1229:20210518125335j:plain

そして出されたお茶請け。てっきり地域の茶菓子かと思っていましたが、加賀屋オリジナルのものでした。それだけでもう、加賀屋ファンとしては感動なのですが、夫と顔を見合わせるほどの、ありえない美味しさ!!!!

f:id:mkkm1229:20210518131331j:plain

私がいただいたのは、こちらの「ゆうなぎ」というお菓子でしたが、羊羹とカステラが一緒になったような珍しいもので、見栄えも味も最高でした。さらに、仲居さんが抹茶まで立ててくれました。旅館で抹茶立ててもらったのも初めてです。器も素敵。もう泣きそう。

 

そして、夕ご飯までに、加賀屋のそばにあるル・ミュゼ・ドゥ・アッシュという有名な辻口博啓シェフのケーキ屋に行くことに。部屋で仲居さんにそのことを伝えたら、ロビーでわざわざ待っていてくださって、割引券をくださいました。優しい~(泣)

 

le-musee-de-h.jp

 

北陸で圧倒的な知名度を誇るル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ和倉温泉に行くなら絶対に行きたかった場所!!

f:id:mkkm1229:20210518125948j:plain


加賀屋から徒歩3分ほどのところにあり、海を眺めながら食べる美味しいスイーツは言わずもがな、最高です。特にプレートに一緒に乗っていたナッツ入りのフィナンシェがとっても美味しかった!!ああ幸せ。

コロナ禍の平日ということもあり、ネットに書いているような混雑もなく、空いていてすぐに着席できました。北陸にいる間、金髪の辻口シェフの顔をいたるところで見て、地域の顔であることを感じました。

 

まるで泊まる美術館。必見の館内ツアー

今回、なんとしてでも参加したかった「館内は美術館ツアー」。加賀屋は館内に数多くの美術品を所持しており、「泊まる美術館」とも呼ばれています。ツアーでは、加賀屋のスタッフが紹介しながら館内を歩きます。

時間は40分ほどで、定員は20名。一人一人にイヤホンが配られます。マイクを持ったスタッフの紹介がイヤホンを通してよく聞こえるように配慮されており、とても快適でした。説明を聞くために必要以上に近寄ったりする必要がなく、密にならず万全のコロナ対策でした。

f:id:mkkm1229:20210518130308j:plain
それはもう、美しい日本工芸品の数々。精巧な蒔絵の技術や、九谷焼の一つ一つにため息が止まらない。解説もとても興味深く、40分があっという間。もっと聞きたいくらい!

そして、スタッフさんの巧みな話術のおかげで、終わったころには、とてつもなく九谷焼のことが好きになってるんですね~。九谷焼を見にお土産屋に直行。「一軒家建てて、和室構えて焼き物置く部屋作りたいね~」「わかる~」と、夫と工芸品を見る目が変わったことを実感。f:id:mkkm1229:20210518130401j:plain

いやしかし、館内に能の舞台まであって衝撃だった…。加賀屋にいるとびっくりすることの連続。結婚式のときに使われたりするそうです。

f:id:mkkm1229:20210518130424j:plain
加賀屋の象徴ともいえる、ラウンジ飛天の天女様。輪島塗で作られていて、オレンジと緑の美しい配色に一瞬で心を奪われた。ここがカフェになっています。美術館ツアーでは上から見れて嬉しい!

美術館ツアーを終えて、眺めのいい大浴場へ。部屋に帰ると驚きの光景が待っていました。

 

加賀屋からのお祝いサプライズ!!

部屋を出る前に「ちゃんと生花が活けてあってすごいね~」と言っていたところが、

f:id:mkkm1229:20210518131503j:plain
こんなことに!!!

f:id:mkkm1229:20210518131540j:plain

えーーー!!!めっちゃお祝い仕様!!鯛飾ってある!!!!泣

さっき、案外加賀屋たいしたことないな~なんて思ってしまった自分が恥ずかしい。本当にびっくりした!!

ナメてかかった自分としては、サプライズの緩急のつけ方にも一本取られた…という感じ。最初にロビーでおめでとうって言われたら、カフェチケットだけかと思うじゃん!それが、ボヘ~っと部屋に帰った瞬間、こんなことになってるなんて!加賀屋への尊敬の念もここで100倍増幅。f:id:mkkm1229:20210518134401j:plain

雪月花のお食事はすべて部屋食。窓際のダイニングテーブルで景色を見ながらゆっくり静かに食事ができて、とても嬉しかったです。f:id:mkkm1229:20210518131618j:plain

お食事中に、若女将がお祝いの品を持ってきてくれました。若女将、なんて美人な方…。また、私が仲居さんに以前講演会に伺ったことなどぽろっと話したことを、ここでも話題に出してくださり、お客の情報を細やかに共有されている姿勢にも感動。


夫も、数々のおもてなしやさりげない心遣いにとても感動しているのがすごく嬉しかった。新婚旅行をここに選んでよかったな。

 

「常に美しさを保つ」意識の高さ

楽しみにしていた大浴場。夜は海が暗く少し怖かったですが、朝は景色のきれいなお風呂を楽しむことができました。

しかし眺め以上に感動したのは、行き届いた清掃。

加賀屋より高いお宿にも宿泊したことがありますが、それでも細かいところに蜘蛛の巣があったりして、旅館に完璧な清掃というのは無理なんだと思っていました。

しかし加賀屋は違います。いくらお客さんが少ない時期とはいえ、床や洗面台に髪が落ちているなんてことすら、ほとんどなかった。「汚れがたまったら掃除する」というのが一般的な考えかと思いますが、加賀屋は「常に美しさを保つ」という心構えでいらっしゃるというのが伝わってきました。

また、脱衣所だけでなく、お風呂を出たあとすぐにバスタオルが積まれていたり、「ここにも置いてあったら便利だなー」と思うものが、絶対に複数個所、配置されている。加賀屋の心配りに隙なし!!またも感動。

f:id:mkkm1229:20210518135448j:plain

どえらいブルジョワな館内のバー。

大浴場でゆっくりして、バーで一杯だけ飲んで、就寝。

雪月花のベッドはエアウィーブだったんですが、家以外ですぐに寝れない私が5秒でスコー!と爆睡するくらい、雲の上に乗ってるかのような最高の寝心地でした。なんていうか、マットレスに見えない眠りの腕がついてて、ゆっくりゆっくり吸い込まれていくような感じだった。いつか金持ちになったら欲しい…。

翌朝、朝日を眺めながら贅沢な朝食

f:id:mkkm1229:20210518131832j:plain

外は少し曇り気味でしたが、明るくなるにつれて立山連峰がくっきりと見えるようになり、ぼーっとその経過を眺める時間が幸せでした。

f:id:mkkm1229:20210518131848j:plain

能登の食材をたくさん使った料理。めっちゃ美味しかった。けれど、また数時間後にはここを出ないといけない悲しみとも向き合わなければならければならず、喜びと悲しみの入り混じった複雑な気持ちに…。マジで帰りたくねえ…。明日もここにいたい…。(泣)

 

気前が良すぎる、おみやげ屋

昨日のお茶請け「ゆうなぎ」があまりに美味しかったので、加賀屋のオリジナル茶菓子を家のおみやげにすることに。ゆうなぎの他にも2種類があったので、試食を頼んだら、「どうぞー」と、なんとどれも丸々一個くれた。茶菓子の高級感を考慮すれば、丸々一個頂けるのはどう考えても贅沢すぎる。そして、どれも超美味しかった!!泣

結局一番美味しく思い出にも残った「ゆうなぎ」を我が家のおみやげに買って帰りました。今は誰にも会えないので、おみやげを買って帰れないのが悲しかったですが、お互いの実家に輪島塗のお箸と九谷焼をそれぞれ送りました。

f:id:mkkm1229:20210518145817j:plain

旅のことを思い出しながら家で食べた

 

ティーカップで泣かせるおもてなし術に脱帽

悲しくも、10時チェックアウトの時間に。しかしながら、これを逃せば2時間半後という貴重な特急列車を見送って、鈍行で金沢まで帰ることにしました。そうしてまで、夫も私も、少しでも長く加賀屋にいたい気持ちが強かった。

f:id:mkkm1229:20210518132419j:plain

ラウンジ飛天。写真では見えないが、窓の外には七尾湾が広がっている。

頂いたカフェチケットをまだ使っていなかったので、最後にコーヒーを頂くことに。七尾湾をずっと見ていたい。曇っていたけど、もう憧れの地を離れないといけない胸を締め付けられるような気持ちが、この景色をずっと美しく見せてくれた。写真では海がきれいに撮れず悔しいー!

そして運ばれてきたのが、このコーヒーカップ

f:id:mkkm1229:20210518132715j:plain


思わず声がでるほど感動して、涙が出そうだった!

加賀屋の象徴であり、今回の私の旅の象徴でもある、ここラウンジ飛天の天女のコーヒーカップまさか、こんなものまであるの!?加賀屋ファンにはたまらない一品!!加賀屋を離れがたい自分にとって、最高のサプライズだった。給仕のスタッフの方に、自分の心まで読まれたみたいだ。

コーヒーカップ一つで、こんなに人の心を動かすことができるんだなあ。加賀屋は最後までサプライズを与えてくれる。

食用の金箔もくださったので、振ってかけると超ゴージャス。

 

あまりに感動して、「もう一杯頼んだら、次はどんなコーヒーカップで来るのかな…」と気になりだす。もはやコーヒーカップガチャの気持ちで、残りのカフェチケットを使ってコーヒーのおかわり。

 

f:id:mkkm1229:20210518132748j:plain

 

あー!!またすっごいのきた!!!泣

孔雀か鳳凰でしょうか。立派な鳥の絵が描かれた高級感のあるコーヒーカップ&ソーサー。美しい…。コーヒーカップガチャに悔いなし!これで金沢に帰れる!

また、これは館内の美術品を模したものではないらしいですが、天女のように所持している美術品オマージュのオリジナル品カップ&ソーサーなど作られたら、私のような加賀屋の美術品に胸を打たれたタイプのお客はさらに感動すると思います。それやってほしいな~。

日本一の特別な体験ができた

本当に素晴らしかった。短い旅行でしたが、念願の加賀屋のおもてなしに、感動で胸がいっぱいになりました。このご時世に新婚旅行に行くこと自体、控えるべきかとても悩みましたが、スタッフの皆さんが歓迎してくださったことも嬉しかった。

ただ、正直、コロナ禍の平日ということもあり、お客さんは少なく館内もかなり閑散としていました。大浴場も、貸し切り状態の時間が結構あったし、名物の錦小路も活気は少なく、名物の宝塚のようなショーも中止しており、明らかに本来の加賀屋の姿ではありませんでした。(おかげでリスクが少なく安心もしましたが)

それでも、きっと国内のどこに行くよりも、特別な体験ができたんじゃないかと胸を張って言えます。スタッフの皆さんも、誰に聞いてもにこやかで、気配りができて、ユーモアもお上品で、とても心地よかった。

いつかきっとまたここに来たい。今度はコロナが落ち着いて、元気な元通りの姿の加賀屋を見てみたい。10年後でもいいから、お金を貯めて絶対にまた夫婦で泊まりにくる!!絶対に!!二人でそう誓いました。

 

最後に

読まれている方はわかるかと思いますが、私はお客目線のほかに、元同業目線で見ており、それがひときわ感動に繋がっていると思います。ここまで先回りしてサービスを提供するのは、並大抵のことではありません。一人の目では絶対、あらゆる場面のベストに気づけませんから。仲居さんから清掃員さんまで、全員が一丸となって考えているからこそ、どの場面でもかゆいところに手が届いているのだと思います。

「ここにもタオルあったらなー」⇒思う前にある

「さ、帰りの特急の時間調べよー」⇒部屋に時刻表まとめてある

といった感じで、不自由なんかまったくない訳です。

f:id:mkkm1229:20210518141135j:plain

出発時刻がまとめてあって調べる手間が省けた

正直なところ、旅館には、「ちょっと気になる」というのがつきものだと思うのです。

例えば、お風呂を上がった後のドリンクコーナー。前日に宿泊した福井の高級旅館もすごくよかったのですが、ドリンクサーバー横の紙コップ用のごみ箱に蓋がなく、不潔な感じがちょっと気になりました。

また、同じ宿で、エレベーターのボタンを間違えて押してしまい、宿泊している階以外にたどり着いたとき、稼働していない階だったのか明かりがすべて消えていて、とても怖かったと同時に「今はお客さんが少ないんだな」とちょっと寂しく思いました。

 

このどちらの例においても、自分が過ごす上で不自由な部分にはあたりません。

 

ただ、加賀屋はこういったことを予め予想し、防ぐための心配りを徹底しているように思います。ごみ箱は中身が見えないようになっていたし、なんならドリンクが置いてある机の両サイドにごみ箱が置いてあった。そして、とてつもなく広い館内に、暗いところは見当たらなかった。

 

心配りによって、心地よさや喜びを与える以前に、マイナスな要素を含む感情が現れうる瞬間、つまり「ちょっと気になる瞬間」を徹底的に排除している。そういった基本の部分のレベルが高すぎて、最終的に圧倒的な顧客満足につながっているように感じます。

 

という訳で、この「ちょっと気になる」をまあいいやとするか、改善していくのかが超一流とそれ以外を分けるのかなと思う。私はもう接客とは全然違う仕事してますが、本当に勉強になりました。

 

憧れの加賀屋に、夫婦で来れてよかった。心地よいおもてなしを本当にありがとうございました。夢が叶い、ずっとここに来ることを願い続けてきた甲斐があったと思っています。長い長い加賀屋の宿泊レポになりましたが、書き上げてより一層加賀屋を好きな気持ちが高まりました。

 

今は本当にしんどい時期かと思いますが、必ずまた伺いますので、それまでどうか持ちこたえられますように。ずっとずっと、心から応援しています。

最近買ってよかったモノ

最近、欲しいものがおうち時間を豊かにするものばかりになって、TENERITAとかIDEEとかアクタスのHPばかり見ている。HARIOだったものが、KINTOになったり。しまむらニトリに頼って生活を始めたのだが、ガタがきているそれらをちょっとずつアップデートしている感じ。

 

www.tenerita.com

 

ここはオーガニックタオルが最高なんだけど、最近TENERITAで買ったおすすめがこれ。

 

 ハンドソープなんだけど、容器がとにかくかわいい。凝ったデザインに、最初は陶器かな?と思っていたけれど、プラスチックで驚いた。私はシチリアレモンを使っているけれど、香りもすごくよくて癒される。1300円くらいだったので、今後このボトルに市販のハンドソープを詰め替えられるのなら…と思って買った。ハンドソープにしちゃどう考えても高いんだけれど、扱っている店と陶器のような見た目から3000円くらいすると思っていたので、これくらいなら、と年末で財布のひもが緩くなっていたのもある。人にプレゼントするのも良いと思う。

 

あと、友達に買ってもらった無印のアロマディフューザー

www.muji.com

 

コードレスのものが最近発売したので、早めの誕生日プレゼントに買ってもらった。コードレスなので、好きな場所で使えるのがいい!ソファーでマンガ読んだり、紅茶飲んでるときに使うと、めちゃくちゃ豊かになる。私は「おやすみ」ブレンドの香りを使っているけれど、たくさん香りがあるので、気軽に新しい香りにチャレンジできるのも良い。加湿器としての効果は少ないかもしれないけれど、頼んでよかったなーと心から思う品。

 

あとは、進撃の巨人にハマり(8年ぶり2回目)今やっているアニメの続きから最新刊まで一気に買った。暇だな~と思ってアニメのシーズン2から見始めたら、王政編までほとんどコミックスで持っていたのに、面白くて止まらなくなってしまった。この漫画は、アニメの方が戦闘シーンに迫力があって面白いと思う。続きの話もアニメで見るのが楽しみ。私は漫画独特の表現が好きで、人気作も絶対にマンガ派だったのだけど、進撃の巨人は逆。私にとってアニメの面白さを教えてくれた作品になった。

 巨人というあり得ない脅威に関する物語だけれど、極限状態の人間って、巨人がいる世界であろうがそうでなかろうが、生存本能によって人を裏切ったり信仰に助けを求めたり、世界で起こっていることと何も変わらず、全く遠い国の世界の話に思えないところが、自分にとってのこの漫画の魅力なんだと思う。また、それぞれに正義があり、それを一方的に否定することはできないということが、説得力のある形で丁寧に描かれていること。車力の巨人、めっちゃ嫌いだったのに(理由:キモいから)、可愛く思えてきたし、ピークのこともなんか好きになってしまってるわ。

「ぼくらの」とか「風の谷のナウシカ」の漫画版みたいな展開。あ~おもしろ。

 

しかし結局アレルギーがあって、電子書籍では買えなかった。文豪の名作がApple公式のアプリで0円でいくつか読めるので、そこから始めようと思う。

 

===============================

日々のちょっとした不満や違和感を、同じ生活サイクルの中で軌道修正していたんだと思う。去年の緊急事態宣言で、ほぼ在宅勤務になったときもそう思った。また、週4のテレワークが開始されたわけだが、軌道修正がうまくいかず、悶々としている。なんだか心細くなって親に電話してみたが、3分で喧嘩になって一方的に電話を切った。今週中に送ると言っていた、クラブハリエのバウムクーヘンも届かないかもしれない。「この状況下で一人暮らしだったら、性格的にも絶対無理だ」と思うが、実家に家族と同居していたら、もっと悲惨なことになっていたと思う。家族のことは好きだが、それとこれとは話が違う。いくらでも自我を通せる相手というのも、考えものだなと思った。